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e-Gov(イーガブ)申請の方法と使い方

e-Gov 電子申請の「一括申請」とはどんなもの?

ここでは、e-Gov 電子申請の特色であり大きな利点のある「一括申請」や「APIを利用した申請」について解説していきます。

これまではe-Gov 電子申請を行う際、ブラウザ画面を通じて、1件ずつ申請書を入力し、1件ずつ到達確認をする必要がありました。件数が少ない場合ならともかく、大量の申請届出を行う場合などは、時間や手間がかかってしまっていたのです。

しかし、平成22年度6月より、申請データ作成をサポートするソフトウェアを利用した一括申請を行うことができるようになり、大量の申請届出もスムーズに行うことが可能になっています。

一括送信でスムーズに申請できる

例えば、健康保険や厚生年金保険、雇用保険や育児休業給付金などに関する諸手続きを行う場合、申請者はe-Gov 電子申請に対応したソフトを利用して、申請データを作成。必要に応じて電子署名も行います。その上で、一括申請システムを利用すると、全データが圧縮されたZIP形式で一括送信。e-Gov電子申請システム側では内容をチェック処理し、完了をメールにて申請者に通知します。また各申請の状況も専用画面で確認できます。

ただし、この一括申請も平成30年末を目処に新規利用申込みが停止される予定となっています。その理由は、「一括申請」の発展版と言える「APIを利用した申請」にシフトしていくためとしています。

APIとは

APIとはApplication Programming Interfaceの略。情報システムが提供するデータや機能を外部のソフトウェアから呼び出して利用するための規約のことです。

このAPI規約に準拠したソフトウェアであれば、申請データの作成から、申請、公文書取得までの全ての機能をソフトウェア上から行えるようになり、e-Gov電子申請のWebサイト上からの操作は不要となります。

つまり、操作方法や進捗管理が簡便に行えるようになり、一括申請よりもさらに効率的な申請・届出業務が行えるようになるという訳です。

大量申請はAPI利用がお得

以上を総合すると、大量の申請を行う必要があればあるほど、利用しやすいのは「APIを利用した申請」ということになります。

「一括申請」も以前の電子申請に比べれば格段に便利ですが、前述した通り平成30年末で新規受付は終了予定です。これからe-Gov 電子申請を行うのであれば、初めから「APIを利用した申請」をチョイスするのが賢明と言えるでしょう。

Gov電子申請システムに対応している労務手続きシステムとは

e-Govを使っての電子申請を検討している方に、ぜひ覚えておいていただきたいのが、e-Govと連携・連動した労務手続きシステム。

これまでの電子申請と比べると、電子申請におけるさまざまな機能が強化されている外部連携APIを利用してのe-Govからオンライン申請は、申請データの作成にはじまり申請、公文書取得などが簡単にできるようになり、申請の業務負担が大きく改善されるのです。ですから、ソフトウェアでオンライン電子申請をするならば、e-Gov連携型の労務手続きシステムは必須ともいえます。

e-Govそのもののメリットは前述の項目を参照していただければと思いますが、e-Gov電子申請システムに対応している労務手続きシステムを導入することで、次のようなメリットが生まれます。

【e-Gov電子申請に連携する労務手続きシステムの特徴】

  • すでに労務会計ソフトウェアなどにデータを入力していれば、あらたに入力し直すことなくそのまま電子申請できる。
  • 到達番号と従業員データの紐付けが簡単になるので、進捗管理しやすい。
  • 審査状況の確認、公文書の取得なども、労務手続きシステム中で作業できる。
  • プログラムにて反復動作を組み込むことができるため、大量の申請や反復的な申請をするケースでも業務の効率化が望める。
  • 労務手続きシステムの操作とWeb上の操作を行ったり来たりする必要がないので、作業負担が減る。
  • 申請画面を独自に外部のソフトウェア側で作成できるので、アクセシビリティやオペラビリティもアップ。

たとえば、e-Gov電子申請に連携しない、従来の労務会計ソフトウェアの場合。労務会計ソフトウェアそのものに1件1件データを入力し、管理する必要があります。そしてe-Gov電子申請するときは、e-Gov電子申請画面にまた1件1件申請データを入力して照会し、公文書をダウンロードしていくという手間かかるのです。

従業員が数人程度の事業所なら大きな負担にはならないでしょうが、従業員数が多ければ多いほど、担当者の業務負担は相当なものになるでしょう。まさに二度手間、三度手間。

その点、e-Gov電子申請に連携した労務手続きシステム・労務会計ソフトウェアを導入している場合、こうした労力は一切、なくなります。労務会計ソフトウェアに入力した時点で、e-Govにも申請・照会されるため、一度の作業でOK。申請データの作成から、公文書取得までをソフトウェア上から手続きできるため、e-Gov電子申請のwebサイトにいちいちアクセスする必要もありません。

また、webサイト上からのe-Gov電子申請ではWindowsとInternet Explorerのみしか対応していませんが、連携する労務手続きシステムならOSやブラウザも制約なし。また、webサイト上からのe-Gov電子申請は複数の同時申請ができませんが、連携する労務手続きシステムはそうした制約もなく、まとめて申請できます。

継続給付の際も前回の申請内容を引用することで対応可能なため、あらたにデータを入力したり作成したりする負担もなくなるでしょう。電子証明書を取得すればすぐに運用できますので、導入後の手間もかかりません。

e-Govと連携した労務手続きシステムにはそれぞれコストや機能などに特徴がありますので、自社のニーズに適したサービスを選択するようにしてください。

e-Gov電子申請システム使いにくい

e-Gov電子申請は、一括送信でまとめて申請届けを提出できるため、大量の申請がある場合でも時間や手間を大きく軽減できることがメリット。にもかかわらず、残念ながらその利用率は低迷したままです。

平成27年度時点の『改善促進手続のオンライン利用状況』(※1)によると、「社会保険・労働保険」分野ではその利用率は 8.9%。法務・財務分野も含めた合計のオンライン利用率が43.3%ですから、その利用率はあまり高いものではないといえるでしょう。

電子申請のなかではもっとも利用されているといわれている「雇用保険被保険者資格取得届」でも、 13.5%しかありません。いったい、何が原因なのでしょうか。

(※1)参照元:法務省/電子証明書取得のご案内(https://www.moj.go.jp/MINJI/minji06_00028.html)

e-Gov電子申請が使いにくいワケ

おもな要因としてまずあげられるのは、e-Govの「一括申請」に対応したソフトを持っていない、導入していないというケース。政府は一括申請できる仕様を公開し、ソフト開発会社がそれにあわせたソフトを開発してはいますが、基本的には社労士事務所向けのものであり、一般企業には浸透・普及していないのが現実でしょう。

ソフトも改良を重ね、年々、使いやすいものになってきていますが、以前、一般企業にはなじみの薄い存在なのです。

また、「事前準備が煩わしいから利用しない」という声も聞かれます。多くの電子申請システムではセキュリティ面から、申請者と申請先を確認するために電子署名用証明書の導入が必要となっています。 ですが、そもそも「電子証明書とは?」という段階のユーザーも多いため、「電子申請=とっつきにくい、面倒くさい」というイメージができあがってしまっているのです。

いまや、安全性の確保が必須であるネットンバンキングやネットショッピングなどでも、電子証明書が必要なケースはほとんどありませんから、それも致し方ないといえるかもしれません。

労務管理システムと連携することが推奨されています

しかしながら、手書きで1つひとつ申請するのも手間がかかることも事実。手作業だと、ヒューマンエラーが発生するリスクも見逃せません。小規模な事業所、また手作業が苦にならない担当者がいる会社などは現状でも十分かもしれませんが、もし定期的におとずれる申請の呪縛から逃れたいと考えているのであれば、一度、電子申請を試してみるのも手です。

電子申請をしてみて、担当部署・担当者の負担が軽減されるようであれば業務効率は大きく変わります。試してみるだけの価値はあるでしょう。

担当者必見!失敗しないe-Gov電子申請システムの選び方とおすすめガイド

「電子政府e-Gov電子申請システム」ページはこちら

▶【e-Gov 電子申請】:
http://www.e-gov.go.jp/shinsei/

電子政府e-Gov電子申請システムとは、紙面での各種申請・届出をネットからできるように、ペーパーレス化しようというもの。複数の省庁への申請・届出を一括でできるため、申請業務の負担を軽減できる側面もあります。

窓口開庁時間に関係なく24時間対応でき、手数料などもペイジーやネットバンキングで納付することが可能です。e-Gov電子申請システムにて手続検索→申請書の作成・送信→手数料等の納付(※手数料が必要な場合)→申請・届出の状況確認という流れで利用できます。

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